微生物学講座【食品微生物編】2時限目「食品と微生物」 | 未経験の方のための基礎知識
食品と微生物の関係には、アルコール飲料や発酵食品など積極的に微生物を利用する場合もある。
しかしながら、微生物は食品の腐敗や変質に深く関係しており、
また、細菌性食中毒や経口伝染病、カビ毒の蓄積の原因にもなる。
ここでは、食品の腐敗や変質、細菌性食中毒および経口伝染病に関りの深い細菌を中心として説明する。
自然環境にはいたる所に微生物が存在する。それぞれの環境条件には特有な種類の微生物が相互に影響を与えながら集団を形成している(微生物フローラ)。食品の原材料は自然環境で生産されるものであり、したがって何らかの微生物により汚染されていると考えられる。
- 食品の微生物汚染
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食品の細菌汚染状況は、
- 原料が生産された環境
- 原料の状態での微生物学的な品質
- 取り扱い
- 加工の際の衛生状態
- 包装
- 保存状況
で影響を受ける。
- 畜産食品
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家畜の皮膚には環境からの細菌、特に土壌細菌が多数付着しており、胃や腸などの消化管内容物には108〜1010/gという数の腸内細菌類が生息している。健康な家畜であれば、筋肉や血液中にはほとんど細菌は見られない。畜肉で見られる微生物は屠殺、解体処理中に外部から汚染されたり、腸内細菌の汚染によるものが大部分である。
生肉の汚染菌はその鮮度、取り扱いによって一様ではないが、枝肉、カット肉、挽き肉などと加工が進むにつれて菌数が多くなる。特に挽き肉は、多数の部位の肉や、脂肪組織、血管などが混合される場合が多く特に細菌汚染が著しい。ハムやソーセージなど畜肉の加工品では、調味料や香辛料などからの細菌汚染が考えられる。また、中心部が嫌気的条件になるので乳酸菌や嫌気性菌が増える。
- 水産食品
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畜肉などと同様に健康な魚介類の筋肉組織は無菌である。しかし、魚体表皮の粘膜質、鰓、消化管内には多数の細菌が存在する。体表に1cm2あたり数千〜数十万、鰓の組織 1g当たりに数千〜数万、消化管内容物 1g当たりに数百万個の細菌が生息している。腸炎ビブリオ菌、サルモネラ菌などの海水、河川水由来の病原菌に汚染されている場合も多い。
水産食品の加工品では直接手指を使っての作業工程が多いため、ブドウ球菌などの汚染もある.水産練り製品では、副原料からの耐熱芽胞菌の汚染も考えられる。
- 農産食品
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野菜や果実類は各種微生物、特に土壌菌による汚染は避けられない。 小麦粉は原料小麦の微生物、製粉工程中の汚染、保存状態によって異なるが、通常103〜105/g程度の微生物を含んでいる。このうち耐熱性芽胞は500〜5,000程度である。収穫直後の野菜、果物の表面には土壌微生物のほか植物病原微生物が多数付着している。部位や環境条件によって異なるが、例えばトマトの表面に数千/cm2の生菌が、キャベツの外葉には数百万/gの微生物が存在するという報告もある。農産食品では真菌による汚染も大きいので、カビ毒(マイコトキシン)が問題となる場合もある。




















































