| 用語 | 読み | 解説 |
|---|---|---|
| タ行 | ||
| 耐塩菌 | タイエンキン | 塩化ナトリウムを含む培地でよく増殖し、かつ、10%以上含む培地でも増殖可能である細菌の総称。黄色ブドウ球菌を含むStaphylococcus属なども該当し、食品衛生上問題となることがある。類義語=好塩菌 |
| 耐塩性酵母 | タイエンキンコウボ | 食塩濃度がおおむね13%以上でも生育可能な酵母。酸膜性の耐塩性酵母は塩蔵の野菜、魚貝類、肉類などの表面に増殖して品質劣化の原因となる。 |
| 耐産生有胞子細菌 | タイサンセイユウホウシサイキン | 酸性条件下で生育できる有胞子細菌。主にBacillus属の一部で、耐熱性の胞子(芽胞)を形成するので、加熱により風味の損なわれる野菜汁、果汁などで特に問題となる。 |
| 大腸菌 | ダイチョウキン | (=Escherichia coli 略してE. coli)。グラム陰性の桿菌で通性嫌気性菌に属し、環境中に存在するバクテリアの主要な種の一つである。この菌は腸内細菌でもあり、温血動物(鳥類、哺乳類)の消化管内、特に大腸に生息する。本菌に汚染された食品は比較的近い時点で、糞便汚染を受けた可能性があるとして、汚染指標菌の検査項目に含まれる。 |
| 大腸菌群 | ダイチョウキングン | (= coliform bacteria)。グラム陰性無芽胞性の短桿菌であり乳糖を分解して酸とガスを産生する好気性または通性嫌気性の細菌群。大腸菌に近い性状を示す細菌群として、検査が容易なことから、食品の糞便汚染の指標とされてきたが、細菌では土壌中にも広く分布する菌種が含まれていることが分かり、汚染指標菌としての検査の意義が薄くなってきている。 |
| 耐熱性有胞子細菌 | タイネツセイユウホウシサイキン | (=耐熱性芽胞菌)。グラム陽性で耐熱性の芽胞を形成し、加熱調理後も食品中に生残する恐れのある細菌。食品衛生の分野で、主に問題になるのは、好気性のBacillus属と、嫌気性のClostridium属。それぞれに食中毒菌を含み、食品の腐敗菌としても問題がある。 |
| 多水分食品 | タスイブンショクヒン | 水産練り製品、食肉加工品、魚の半乾燥品などおおむね50%以上の水分を含み、少なくともAw0.87以上、多くはAw0.95以上の食品。 |
| 種麹 | タネコウジ | 味噌、醤油、清酒、焼酎、みりんなど醸造食品の製造に用いられる麹を製造する際に、麹菌を蒸米などに加えたもの。 通常米などを原料に麹菌を培養し、胞子を十分に着生させた後、乾燥させる。 |
| WHO | ダブリューエイチオー | (=世界保健機関)。スイスのジュネーブに本部を持つ、人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関。 |
| タマカビ | タマカビ | 子嚢菌門(類)でアカパンカビや冬虫夏草などを含む菌類。 |
| 炭そ菌 | タンソキン | (=Bacillus anthracis)。炭疽症の原因になる細菌。病気の原因になることが証明された最初の細菌であり、また弱毒性の菌を用いる弱毒生菌ワクチンが初めて開発された、細菌学の歴史上で重要な位置付けにあたる細菌である。細菌兵器として利用されたことも有名。 |
| 炭素源 | タンソゲン | 培地基質中に含まれる微生物の栄養分となる主に糖質、炭水化物。 |
| チオグリコレイト酸塩(TGC)培地 | チオグリコレイトサンエン(TGC)バイチ | 缶詰やレトルト食品の無菌試験に使用する液体培地。すべての菌が検出されるわけでないが、好気性や嫌気性などの清浄にかかわりなく検査が可能。 |
| 窒素源 | チッソゲン | 培地成分に含まれる微生物の栄養源となる、主にたんぱく質やアミノ酸などの窒素化合物を指す。 |
| 窒素充てん包装 | チッソジュウテンホウソウ | 食品の酸化を防ぐため、食品包装内の空気を窒素ガスで置換する保存方法。 |
| チトクロームオキシダーゼ試験 | チオクロームオキシダーゼシケン | 細菌がチトクロームオキシターゼを産生しているか確認する試験。主に濾紙に試薬をしみこませたものが製品化されている。Vibrio、PseudomonasやAeromonasは陽性(紫色に呈色)、腸内細菌科やAcinetobacterは陰性(無変化)に反応する。 |
| 中温細菌 | チュウオンサイキン | 周辺環境が20~40℃でよく発育する細菌群。一般生菌や食中毒菌はほとんどが中温性菌である。 |
| 中間水分食品 | チュウカンスイブンショクヒン | 水分が20~40%、Aw0.60~0.85で、室温貯蔵可能な食品。フルーツケーキ、羊羹、干柿、サラミソーセージ、佃煮など。 |
| 中性洗剤 | チュウセイセンザイ | 塩基性を示す通常の石鹸に対して、水中で加水分解せずpHが6.0~8.0の中性を示す洗剤。普通は、合成洗剤をいう。 |
| 腸炎菌 | チョウエンキン | サルモネラ・エンテリティディスの和名。食中毒を起こすサルモネラの中でも病原性が強く、近年では汚染された鶏卵およびその加工品による食中毒が増加している。 |
| 腸炎ビブリオ | チョウエンビシブリオ | (=Vibrio parahaemolyticus)。ビブリオ属に属する好塩性のグラム陰性桿菌の一種。主に海水中に生息する細菌であり、本菌で汚染された魚介類を生食することで、ヒトに感染して腸炎ビブリオ食中毒を発症させる。 |
| 腸管出血性大腸菌 | チョウカンシュッケツセイダイチョウキン | 毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こす。代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、そのほかに「O26」や「O111」などが知られる。 腸管出血性大腸菌は、牛などの家畜や人の糞便中に時々見つかるが、家畜では症状を出さないことが多く、外から見ただけでは、菌を保有するかどうかの判別は困難。 |
| 腸球菌 | チョウキュウキン | 腸球菌(ちょうきゅうきん)とは、主にヒトを含む哺乳類の腸管内に存在する常在菌のうち、球菌の形態をとるものを指す。外界で増殖しにくく、人畜の糞尿で汚染されていない限り、環境中の水や土壌にはほとんど分布していない。 |
| 腸チフス | チョウチフス | サルモネラの一種であるチフス菌 (Salmonella enterica var enterica serovar Typhi) によって引き起こされる感染症の一種。感染源は汚染された飲み水や食物などであり、潜伏期間は7~14日間ほど。衛生環境の悪い地域や発展途上国で発生して流行を起こす伝染病で、世界各地で発生がみられる。 |
| 腸内細菌 | チョウナイサイキン | ヒトや動物の腸の内部に生息している細菌。ヒトの腸内には一人当たり100種類以上、100兆個以上の腸内細菌が生息しており、糞便のうち、約半分が腸内細菌またはその死骸であるとも言われている。宿主が摂取した栄養分の一部を利用して繁殖し、他の種類の腸内細菌との間で数のバランスを保ちながら、一種の生態系(腸内細菌叢、腸内常在微生物叢、腸内フローラ)を形成している。また、宿主との関係においても、分解者として共生関係にある細菌が多い。 |
| 直接顕鏡法 | チョクセツケンキョウホウ | 培養などの手順を用いず、検体を直接、拡大鏡や顕微鏡などで観察する方法。 |
| チルド | チルド | 食品を凍結寸前の温度まで冷却して保存すること。いわゆる冷蔵のことだが、厳密により低温域での保存をチルドと分けて呼ぶことがある。 |
| 通性嫌気性細菌 | ツウセイケンキセイサイキン | 酸素があってもなくても、生育する細菌。 |
| D値 | ディーチ | 一般に微生物の熱死滅は対数的に起こります(薬剤や放射線などによる死滅も同様)。したがって、ある加熱温度で微生物数を1/10に減少させるために必要な時間をD値(単位は分)といいます。加熱温度を明確にするためにD121、D100と表すこともあります。最近の成書では、熱死滅データとしてD値を示すことも多くなっています。 加熱殺菌の条件等を検討する場合、このD値を用いたほうが分りやすくなります。例えば、サルモネラ菌(Salmonella Typhimurium)の62.8℃におけるD値が0.11(分)とすると、105個の菌を1個にするためには、この加熱温度で菌数を1/10に減少させるサイクルを5回繰り返せばよいことがわかります(1/10×1/10×1/10×1/10×1/10=1/100,000)。すなわち、0.11分を5回繰り返すので、必要な加熱時間は0.11×5=0.55(分)ということになります。なお、「D値を5回繰り返す」ことを「5D」と表します。 殺菌条件としては、一般的な殺菌については「5D」、ボツリヌス菌など耐熱性で危険な菌種では「12D」とされていますが、実際には次のように考えます。 セレウス菌の胞子103個に汚染されている米飯パックを100℃で加熱殺菌するとして、この胞子に対するD100値が6分とします。この1パックを殺菌して残存胞子を10-2個(1/100の確率で胞子が生き残る:菌数を1/100,000に減少させる)とするには、D100×5=30分の時間が必要となります。 さらに、1万パック製造するとすれば、殺菌すべき胞子の数としては103×10,000=107となりますので、加熱時間は9D=54分となります。 なお、このような考え方からわかるように、原料の汚染状況(殺菌前の菌数)が殺菌後の残存菌数に大きな影響を及ぼしますので、殺菌前の衛生管理が重要になります。 |
| 低栄養細菌 | テイエイヨウサイキン | (=貧栄養細菌、従属栄養細菌)。水中など栄養素が非常に少ない状態に適応した細菌。栄養豊富な環境では、生育できない。 |
| 低温カビ | テイオンカビ | PenicilliumやMucorをはじめいくつかの属が低温(性)カビと呼ばれる。最低生育温度が0℃~-10℃付近まで達するものも存在する。低温カビはペクチン分解酵素を有し、冷蔵青果物を軟化・腐敗させ、また、脂肪分解力が強いものも多く、冷蔵食肉や乳製品の油脂の変敗の原因となる。 |
| 低温酵母 | テイオンコウボ | Candida、Cryptococcusをはじめ、いくつかの属が低温酵母と呼ばれる。低温流通の野菜、果実、果汁、乳製品、肉類、魚介類に生育して着色、風味劣化、皮膜・ネト形成などの変敗の原因となる。 |
| 低温細菌 | テイオンサイキン | 発育至適温度に関係なく5~7℃で7~10日以内に寒天培地に肉眼的に識別できるコロニーを形成する細菌のこと。自然界に広く分布し、10~30℃でよく発育する。脂肪分解能やタンパク質分解能を持ち、食品の腐敗に関係する細菌も多い。代表的なものにPseudomonas属があり、脂肪分解酵素、蛋白分解酵素の産生量が低温下で増加するため、乳製品の腐敗原因となりやすい。特に20℃以下に発育至適温度を持つものは好冷菌と呼ばれ、酵素は低温・耐熱性・特異性で高い触媒作用を持っている。 |
| 低温殺菌 | テイオンサッキン | 100℃未満(普通60~65℃)の状態を保ち食品を殺菌すること。考案者の名をとり、パスツーリゼーション(pasteurization)とも呼ばれる。高温にするとタンパク質の変性、風味の低下などの問題が生ずる、牛乳、肉類、酒類、果汁といった食品で用いられることが多い。 |
| 適正製造基準 | テキセイセイゾウキジュン | (=GMP、Good Manufacturing Practice)。HACCP の前段階である前提条件プログラム (PRPもしくはPP) の中心となる基準であるが、同義ではない。医薬品や食品を衛生的に製造するための基本的な取り決め。 |
| デソキシコレート培地 | デソキシコレートバイチ | 大腸菌群の定量試験に用いられる寒天培地。選択剤としてデスオキシコール酸ナトリウムが含まれており、名前の由来となっている。通常、食品検体の乳剤をシャーレ内で本培地と混釈し、さらに重層して大腸菌群コロニーを推定する。国内の大腸菌群定量検査は本培地を用いることが多いが、国際的には、より選択性の低いVRB培地が利用されており、検査結果の違いが輸出入業務の障害となることもある。 |
| デソキシコレート培地 | デソキシコレートバイチ | 大腸菌群の定量試験に用いられる寒天培地。選択剤としてデスオキシコール酸ナトリウムが含まれており、名前の由来となっている。通常、食品検体の乳剤をシャーレ内で本培地と混釈し、さらに重層して大腸菌群コロニーを推定する。国内の大腸菌群定量検査は本培地を用いることが多いが、国際的には、より選択性の低いVRB培地が利用されており、検査結果の違いが輸出入業務の障害となることもある。 |
| デリューション | デリューション | 希釈液。微生物の検査では試料を段階希釈して寒天培地に塗抹または混釈する平板希釈法などが良く行われるが、その際の希釈に利用する溶媒を希釈液(デリューション)と呼称する。弊社ではデリューションとしてバターフィールドリン酸緩衝液など主成分とし、必要な分量滅菌して、容器詰めした商品を取り扱っている。 |
| 電子顕微鏡 | デンシケンビキョウ | 通常の光学顕微鏡では、観察したい対象に光をあてて拡大するのに対し、光の代わりに電子線をあてて拡大する顕微鏡のこと。走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡がある |
| 電子線滅菌 | デンシセンメッキン | ガンマ線滅菌などと同じ、放射線滅菌法のひとつ。発熱や残留毒性等の無く、しかもガンマ線に比べ短時間に処理でき、大量の製品を低コストで滅菌できる。また、照射後の商品は無菌試験などによる確認の必要がなく、照射後すぐに出荷できる。 |
| 凍結前加熱食品 | トウケツマエカネツショクヒン | 加熱後摂取冷凍食品の一種で、凍結をする前にあらかじめ加熱をして一次殺菌してから冷凍している食品のこと。ハンバーグや餃子、フライものなどで使われる。 |
| 凍結前未加熱食品 | トウケツマエミカネツショクヒン | 加熱後摂取冷凍食品の一種で、調理後、凍結の直前には加熱しない冷凍食品のこと。えびフライなどのフライ類、コロッケなどの食品で多用される。 |
| 同定キット | ドウテイキット | 試薬などを利用し生物個体の分類群を調べる簡易器具。微生物試験では、一般の培地などで純粋培養を行ったコロニーを用い、同定のための複数の試験を同時に行えるようなものが、市販されている。 |
| 同定検査 | ドウテイケンサ | 生物個体が既存のどの分類群に当たるかを判断するための検査。食中毒菌の特定も同定検査の一種である。 |
| 毒素型食中毒 | ドクソガタショクチュウドク | 食品中で細菌が増殖し、その時産出して蓄積された毒素を接取することで発症する食中毒症。毒素型食中毒起因菌として有名なものは、黄色ブドウ球菌・セレウス菌およびボツリヌス菌が挙げられる。 |
| 毒素原性大腸菌 | ドクソゲンセイダイチョウキン | (=ETEC、enterotoxigenic E. coli)。病原大腸菌の一種でこの菌が産生するエンテロトキシンにより、コレラのような激しい水様性の下痢を起こす。このエンテロトキシンには60℃、30分の加熱で活性を失う易熱性毒素(LT)と、100℃、15分の加熱にも耐える耐熱性毒素(ST)の2種類がある。ETECに分類される血清型にはO6、O25、O148、O169などがある。 |
| 特定酵素基質培地法 | トクテイコウソキシツバイチホウ | 細菌が生育する際に産生する、独自の酵素と培地成分の反応により培地自体を発色させ細菌の有無を判定する方法。従来の培養法に代わる新しい方法として主に食品製造現場などでのスクリーニングテストに用いられることが多い。 |
| 独立栄養細菌 | ドクリツエイヨウサイキン | 無機化合物(二酸化炭素、重炭酸塩など)だけを炭素源とし、光をエネルギー源として生育する細菌。食物連鎖では生産者にあたる。 |
| 土壌菌 | ドジョウキン | 主に土壌中に生息する細菌の総称。有機物及び無機物をエネルギー源として棲息し、生育するのに有機物を必要とするものを有機栄養細菌、無機物だけで生育し有機物を必要としないものを無機栄養細菌と呼ぶ。 多くの細菌は主に有機栄養細菌に属し、アンモニアを亜硝酸に変える作用をする亜硝酸菌、亜硝酸を硝酸に変える硝酸菌、硫黄の循環に関する硫黄細菌、鉄を酸化する鉄酸化菌などは無機栄養細菌に属す。 |
| トリメチルアミン | トリメチルアミン | 有機化合物の一種で、示性式 N(CH3)3、分子式 C3H9N と表される3級アミン。水に非常に溶けやすい性質をもち、低濃度では魚臭、高濃度ではアンモニア状の臭気を有し、悪臭防止法の規制対象となっている。鮮魚の腐敗臭には、アンモニアと並んでトリメチルアミンの寄与が大きい。魚体中に含まれるトリメチルアミンオキシドが還元酵素によりトリメチルアミンに変性するからである。トリメチルアミンの臭気が魚臭さの主な原因になっており、その強度がしばしば鮮度の指標とされる。 |











































