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日本細菌検査では、常に「製品の使用感」等のご感想を直接インタビューにお伺いし、ユーザーの皆様に、より微生物検査に取り組みやすい環境をつくってまいります。

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今回は、三浦半島の突端で自然と漁場に恵まれた城ヶ島の中心に位置する
株式会社城ヶ島水産 様にお伺いし、カジキマグロに対するこだわり、日本と
インドネシアでHACCP認定を取得するなど衛生管理に対する取り組みや
食品衛生検査器BACcTを導入いただいたきっかけやその活用方法などに
ついてお話を伺いました。

株式会社城ヶ島水産様

  • 昭和42年8月 創業。
  • 昭和61年1月 設立。
  • 事業内容
  • 切り身から、フライ調理用、ステーキ用など
    様々な加工食材としてカジキマグロを提供

株式会社城ヶ島水産

今回のインタビューでは、株式会社 城ヶ島水産 代表取締役社長 石橋 勝己様と、
商品管理部 主任 広瀬 摩美 様にお話をお伺いすることができました。

社長の石橋様は、地元の三崎で獲れたものでやっていきたいとの思いから、取扱商品を
カジキマグロに特化し、食への安全性を追求し徹底した衛生管理のもと「安心・安全・
より良い商品をお客様へ」という思いをこめてより良い商品づくりに努めておられます。

そして、石橋様のもう一つのこだわりが、「仲間を大事にする」ということ。

「カジキマグロに特化して、仲間を大事にしてこれからもずっとこれでやっていく。」
そう熱く語っていただいた石橋様の思い、そして衛生管理へのこだわりとBACcT導入の
きっかけなど、少しでも伝わる内容になっていればと思います。

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代表取締役社長 石橋 勝己様
商品管理部 主任 広瀬 摩美 様

―まずは代表取締役社長 石橋 勝己様に、カジキマグロへのこだわり、衛生管理への取り組みなどについてお話を伺いました。

早速ですが、まずは御社の事業内容についてお伺いしたいと思います。
現在石橋社長様は、カジキマグロに特化して事業を展開されています。
マグロの中でも特にカジキマグロに着目されたのはなぜなのでしょうか。
社長 石橋様

私は現在48歳ですが、入社した時は20歳で、最初は大手水産会社の下請け委託工場でした。魚種はエビを扱っていたのですが、その時に、忙しい時にはどんどん仕事が来るが、暇な時にはなにも面倒を見てくれないという状況がありました。入社した当初にそういうことがありましたので、自分の商品を持ちたいという思いが自分の中にありました。そういう思いを抱きながら経験を積んでいくなかで、三崎はマグロの基地なので、自分が生まれ育った三崎であがったものでやっていきたいという思いを抱くようになりました。しかし、今からマグロを扱っても競争に勝てないという思いもありました。そうして私が入社してから13年後くらい、ちょうど33歳くらいのときですが、たまたま三崎の港でメカジキの水揚げが少なくなりました。メカジキという魚は美味しい魚で私も好きでしたので、では、メカジキを集めたらどうだろうと思ったのがこの事業を始めたきっかけです。普通は、工場安定のためにも、原料が集まるものを扱うのですが、それとは逆に、少ないものを集めたらどうだろうという逆転の発想から入っていったのがスタートですね。

目の付けどころが違ったというわけですね。
社長 石橋様

そうなのかもしれませんが、やはり一番は三崎の港であがるものを扱いたかったということですね。単純な発想ですが、たまたまメカジキがあがらなくなって、ではどこでならメカジキがあがるのかという思いを起点にしてこの事業をスタートしました。

逆に、私たちからすると、なかなか生まれない発想だと思います。
ところで、御社にお伺いすると社員の方が元気といいますか、若い力がすごいなと感じるのですが、
そうした社風とでも言うべきものがあるのでしょうか。
社長 石橋様

私は実は若いころ相当やんちゃだったのですが、結婚を機にそのパワーを仕事にぶつけていくようになりました。その時自分の父親が社長でした。社長から、頭からガツンとやられるわけです。それを言われないようにするために、自分でできる限り仕事を覚えて、周りに何も言わせないようにしていきました。その時。前社長は、商社の仕事が切れても、私が22歳の時から、何も言わずに私に任せてくれました。その時に前社長が出てきていたら私は育たなかったと思います。今思うと、22歳の若造を前に出して、後ろでドンと構えていた前社長は立派だったと思います。それがあったからこそ私も今若い者に失敗してもいいからやってみろと言えるのかもしれません。それがなかったら任せることはできなかったと思います。海外の仕入も失敗すればそれでアウトなのですが、全部任せています。営業も外での戦いは今一番厳しいところなのですが、その戦いに勝って来ないとその先伸びていけないので、私はここでドンと構えて、何かあったら自分が尻拭いをすればいいという気持ちで、若い人たちに責任を持ってやってもらっています。私は方向性だけをきちんと示してあげて、後は若い人たちに自信をもってやっていってもらいたいと思っています。その方向性は、たとえばパートさんにでもきちんと分かるように示しているつもりです。そしてその軸が自分の中でぶれていないので、それに基づいてみんなでそれぞれの役割を果たしている。そんな会社です。

御社のHPでも「チーム一丸」というフレーズが出ていましたが、若い方々がすごくまとまっている
印象を受けます。
そういうスタッフの方たちの土壌があって、かつ御社としては商品的には「安心・安全」という部分を
取り組みの一つとして強く打ち出されているところがありますが、何か品質管理をしっかりしていこうと
思われたきっかけなどあるのでしょうか。
社長 石橋様

正直に言って、昨年1件食中毒報道がありました。弊社はメインは北海道から九州まである生協さんと、後は量販店さんにお世話になっています。我々の商売で、食中毒で報道にまで出てしまったら、どんな大きな会社でも会社がおかしくなってしまうと思います。ましてや我々のような小さな会社だったらまず倒産してしまっているでしょう。しかし、そこで自分に問うてみて、自分には何もやましいところはないので、色々騒がれているけれども、ひとつひとつ課題をクリアしていこうと思って取り組んでいました。その時に、残った半製品や原料は廃棄しなければなりませんでしたが、営業停止もありませんでしたし、お客様に切られることもありませんでした。しかし、切られはしなかったのですが、半年間ぐらいは新しい商品を納入できませんでした。でも、我々を助けてくれるお客様もいて、そこで、「今、自分に何ができるか」と考えました。今日本では、中国のギョーザ問題からスタートして、食の安全・安心が問題になっています。そこで、今まで助けてくれた皆様に、恩返しの意味を込めて、「たかが切り身」なんですが、その切り身に微生物に関しても裏付けをちゃんとつけて、お客様に安心して売ってもらえる製品を作ろうと考え、自分たちでできる範囲でやっていこうという気持ちで品質管理に取り組みました。

普通はロットで検査するのですが、今当社では原料の魚を1匹1匹検査しています。安全安心を作るにはお金がかかるのですが、どうせやるならやれるところまでやってみようと思って取り組んでいます。それが助けてくれた皆様に対する恩返しだと思っています。普通だったら潰れていますから。それが一番のきっかけでした。しかし、1匹1匹と口で言うのは簡単ですが、これは簡単にできることではありません。たまたま当社で扱っている魚はサバなどと違って大きな魚だったからよかったのですが、でも、それでも月に何百トンと扱っているので、検査は相当な数になりますし、経費もかかります。

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でも、これを継続してやってみようと思っています。そうすることによって最終的にはお客様が判断してくださると思います。品質が変わらなくて単価も同じものだったら、検査がきちんとできているもののほうが安心して使っていただけるのではないか、そういう思いで続けています。

そういう思いがあるなかで、会社内部的にも意識が変わってきたのではないでしょうか。
社長 石橋様

変わってきましたね。すごく変わりました。昨年の件があってから余計に変わってきたように思います。みんなも昨年の件には驚いたと思いますが、でも、それをこうしてみんなで乗り越えてきて、みんなで安全に対する意識を共有してやってきました。結局お客様の要望は菌検査だったんです。報道に出たのは1切れの切身だけだったのですが、当社の商品は北海道から九州まで全国で使われているので、何かあれば全部に響いてくるわけです。その全部の商品の安全の裏付けとなる菌検査をきちんとやって、その結果を示せばお客様が責任をもってやってくれるわけです。そういう流れの中で、では我々としては何ができるかという思いで取り組んできました。

ところで、御社ではHACCPにも取り組まれていますが、これもさらに安心安全を高めるための
一つの手段と考えて取り組まれているのでしょうか。
社長 石橋様

それもそうなのですが、今日本では書類というか、紙の重さが非常に重要になっています。HACCPにしてもそうです。最初はそこまでやるつもりはなかったのですが、こうなってくると一つの流れで、その紙きれの重さがどれくらい反映するのか、それを試してみようと思って取り組みました。「たかが切り身」なんですが、やはり紙きれの重さはあるんです。HACCPは誰でもが取得できるものではなく、きちんとしている工場じゃないと認定もしてくれないですから。また、認定されたら終わりではなく、ずっと継続してやっていかなければならないので、認定されてからのほうが大変じゃないかと思います。次から次へと要求が上がっていって、これでいいということがないんです。でも、今、それをみんなでクリアしながら頑張っています。しかし、それは自分がやるんではなくて、自分の思いを入れて、自分はこういう風にやりたいんだということだけを伝えて、従業員の皆さんに認識してもらって、チームを作って取り組んでもらう。それには本当に感謝しているし、そうすることによって皆さんの意識も高まっていったんだと思います。要は紙きれの重さということなんですが、その重さのおかげで皆さんも認識が変わってきました。でも、やはりそれも社長がやろうと思わなければできないですね。

そうですね。HACCPにしてもISOにしても、トップの方の気持ちが入るか入らないかによって
成功するかしないかが決まってきますので、やはり社長のようなトップの方の思いが入っていると、
推進力が違うと思います。
社長 石橋様

商売っていうのは、その時代時代の流れに則ったやり方を作っていかなければならないわけです。今まさに日本はそういう流れになっているので、HACCPを頑張って取れば、「たかが切り身」なんですが、重みのある切り身になるんじゃないかと思って、そういう気持ちで取り組んでいます。

日本の工場でもそのような形で大きな取り組みをされているかと思うのですが、ジャカルタの
工場でも衛生的な管理をされているとお聞きしました。やはり同じような考え方、思いでそちらの
工場でも取り組まれているということなのでしょうか。
社長 石橋様

今まではインドネシアで水揚げされた原料を日本に入れていたのですが、その原料相場が世界相場になって、どんどん高くなってしまって、採算が合わなくなってしまいました。最終的には単価を変えられませんので、日本で切っていた切り身をインドネシアにもっていこうと考えました。そこで、今まで原料をもらっていた社長に、たまたま村の港側の工場が空いていたので、指導も全部するからと言って自分に貸してくれるように頼みました。

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また、日本だけが魚をもって来られるかというとそうではなくて、買い負けというやつですが、アメリカやヨーロッパがどんどん強くなって、全部他に取られてしまうわけです。その中で魚の確保もしないといけないので、まず魚を確保させてもらって、日本にあった売り方に合うように切り身まで協力してもらって、どうせなら日本ではできないことをやろうと思っていました。

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日本に来ると、コンテナに20トンなら20トン魚が入っていれば、そのコンテナでワンロットを占めていて、誰の魚がこの中に入っているか分からないわけですが、現地に行けば、船主から直接魚を買うので、誰から買ったというのが分かるわけです。現地でやるんだったら、誰から買った魚かも分かるし、それを全部追跡できるようにしようと考えました。その時にさっきの菌のことも含めてプラスして、日本ではできないが、現地ならできるということは全部やってみようと考えました。後は、船主さんに対しても、日本はこんな魚を望んでいるんだということを教育しながら、もっといいお付き合いをしていこうと思っています。日本ではできないことをインドネシアにもっていくんだったら、ちゃんとトレーサビリティーできることと、菌の検査を一番最初に買った受け入れからきちんとしてあげるということを考えました。後は、マイナス60℃や40℃で凍結された魚って包丁ですぐに切れないので、日本では切り身を切るのに、品物の温度をマイナス5℃くらいにして、一昼夜半解凍させて包丁で切って、トンネルフリーザーなどでしめたりということをするんですが、どうせなら船で獲った魚をそのまま切り身にして、そのまま一回も解凍しないで届けてあげようと考えました。また、メカジキって頭から尻尾まで血合いが入っているのですが、その血合いが、日本人が一番気にするところなんです。色が悪いとか、生臭さがあるとか、そういうことです。それだったらそれも取ってあげようと思って、それも取ってあげました。そういうこだわりを付けた商品を、日本にもっていくんだったらそこまで徹底的にやってやろうという思いでやっています。

お話をうかがっていると、とことん消費者志向で取り組まれているように思うのですが。
社長 石橋様

そうですね。こういう魚って、たとえば、月に一度食べるとしたら、悪いものだったらまた買ってくれないと思うんです。やはり、商売となると、月に一回でもいいからまた買ってくれるものを作らなければなりません。しかし、あんまり高過ぎても手が出ないし、難しいところです。そんな中でどこまでできるかということで取り組んでいます。

商品アイテムに関してですが、今、漬魚など色々とつけていかれていますが、味の開発に関しても
みなさんでいろいろ試行錯誤しながらされているのでしょうか。
社長 石橋様

そうです。みんなでやっています。開発部隊があるわけではないので、みんなで色々な味を作って、自分たちで何回も試食して、みんなで取り組んでいます。その商品が当たるか当たらないかは、まずは土台に乗せないと分かりませんが、作るまではみんなで苦労して作っています。

今の時代、なぜ我々がこうやって残っていられるかというと、さっきも言いましたが、ひとつのことに特化したからです。この工場も、作ってちょうど丸9年になりますが、この工場を作った時には、もうメカジキ一本でした。その前からカジキはやっていましたが、メカジキ一本でいくということでこの工場を作ったんです。今、いろんな意味で水産業界も厳しくて、潰れるところも出たりしていますが、カジキに特化したおかげで、とりあえず何とか苦しいながらもやっていけています。これが、他の魚種も扱っていたら多分今残っていないと思います。ひとつのことにこだわると、たとえば水産業界の大手さんとかと同等にできるんです。魚を多く持つと、資金面も含めて大きいところにはかないません。でも、ひとつのことだったら、魚の確保もできるし、量を押さえることもできます。

後は、水産業界は人間の手がいるんです。例えば自分が魚を買ったら自分だけが高いということはなくて、ひとつの世界の相場があって、買うのも皆さんと同じように買えます。後はバンドソーで切ったり、みんな手でやるんです。そこで大手さんが手が早いかというと、同じ人間の手がやっているので、決してそんなことはないわけです。だから、自分が今会社を経営していく中で、一番思うのが、会社を大きくしようとかそういうことは一切なくて、ただ、そういう大手さんとぶつかっても競争できるような会社にしてあげようということです。ひとつだけだったら何とかいけるんじゃないかと思って、そうやって自分の魂をこの魚に込めて、背負ってやっていこうと思っています。だから、これからも、この魚がある以上はずっとこれだけでやっていくつもりでいます。

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そこに先ほどの安全安心もきちんとつけながら、どこまでできるかっていうことにこだわりながらやっていきます。だから、「たかが切り身」なんですが、みんなの思いが入ってやっていると思っています。そういう会社でずっとやっていきます。

また、この商売は、魚を獲ってくれる漁師さんがあって、我々があって、使ってくれる日本のマーケットがあって初めて成り立つわけですが、このラインをもっと太くしたいと思っています。とりわけ、ここの漁師さんとのラインを太くしたいと思っています。いくらお金があっても、魚を取って売ってくれる人がいなければ商売にならないわけですから。今その段階まで来ています。そして、その後は、夢ですが、自分で船も持ちたいと思っています。だから、これでいいっていうのはないんです。自分たちの要望の魚はこうだよということを教育しながら、もっともっと奥深くやってあげたいと思っています。それで、インドネシアの漁船が、世界のあちこちに売らなくても、この人の所に魚をもっていけばある程度高く買ってくれて、皆さんも商売になるというやり方を作りたいと思っています。わざわざインドネシアであがったものをシンガポールに売ったり台湾に売ったりしなくても、インドネシアではけて、それで儲かるんだったらそれが一番いいんじゃないかと思います。そういうことも含めながらやりたいと思っています。だから、やはり何でも仕事は仲間だと思います。今後もずっとこれでやっていくつもりでいます。まだまだ、今スタートしたばかりですが、これからだと思っています。

社長がそういう大きな夢を持ってらっしゃるのと、その夢を共有できる仲間が周りにいるというのは
非常にうらやましい限りです。
社長 石橋様

何の業界でもそうですが、水産業界は特に信頼関係がすごく強いんです。魚を何千万円も買うのに契約書も何もなくて、「頼むよ」って言って、これを世界でやるんですが、でも、それがやはり好きなんですね。人間対人間。そういう感じが好きなんです。

ところで、御社の衛生管理についてもう少し詳しくお聞きしたいのですが。
社長 石橋様

衛生管理のほうは、海外で始める前に、HACCPも含めてまずは国内からスタートしました。我々も最初は自主検査を定期的にやっていたのですが、今これだけうるさくなってきたら、検査の頻度も高めなくてはいけないわけです。そこで簡単に検査できるようなものがないか探していて、BACcTに行き当たったのがBACcTを使い始めたきっかけじゃないかと思います。誰だって同じお金をかけるんだったら、簡単でいい結果を出してくれるもののほうがいいじゃないですか。結果は同じで、値段が高いだけだったら意味がないですから。また、いい機械や設備を持っていたって使わなければ意味がないですし。外部と照らし合わせて、結果がきちんと認められればいいわけなので、自分たちの会社の器に合わせたやり方で検査していけばいいんじゃないかと思って検査に取り組んでいます。また、検査をすることによってみんなの認識も変わってくるんです。多分ここまでやっているところってないんじゃないかと思います。

広瀬様

一番最初は取引先様にBACcTを紹介してもらったのがきっかけです。その前にも寒天培地を使ってたまにふき取り検査をしたりしていたのですが、実際にちゃんとした検査設備には触ったことがありませんでした。その時に、BACcTのことを教えていただいて、お客様のところでもそれを使っているからということで教えてもらって始めたのがきっかけです。

特に難しさとか変な先入観なしに始めることができたのでしょうか。
広瀬様

逆に検査のことが分からないからよかったかもしれないですね。先入観がなかったので、私でも出来そうかな、というほんとに簡単な気持ちで検査を始めることができました。

検査を進めていく中で、目に見えないものが見えてくるといった色々なことがあったと思うのですが、
そうして色々と経験されていく中で、何か意識的に変わるようなことはありましたか。
例えば、自分のほうから現場のほうにどんどん投げかけようとか。こんな状態ですよ、とか。
広瀬様

月に2回は必ず仕事前に現場のほうにふき取り検査に行くようにしています。その結果が出た時には、工場長などに見てもらって、今回はこんなにきれいでしたよ、今回はこんなところが汚かったですよ、ということを報告すると、じゃあ次は現場の中でどうしようかっていうことを考えてくれます。前は現場のほうにはそのような意識もなかったのですが、やはり去年ああいう報道があってからみんな考え方が変わってきたのだと思います。じゃあ掃除の仕方を変えてみようとか、ここを今回は重点的にやってみようという風に向こうも変えてくれたので、ものすごくやりやすくなりました。

御社のほうではそういう社風的なものもあるかと思うのですが、一般的には検査する人と
現場の人とはあまりいい関係じゃないっていう場合もよく見受けられますが、
そのあたりはいかがでしょうか。
広瀬様

以前はそうでした。私が下に降りると、「えっ」ていう感じで見られていました。わざわざこんなところまで検査しに来なくても、という感じで見られていたのですが、最近は下に降りるとみんな手を出すんです。「私の手は今日は検査してくれないの?」っていう感じで。最近特に変わってきました。

社長 石橋様

たまに工場に入ると、ほんとにきれいだなと思います。今工場では工場長が一番トップで先頭を取っているんですが、相当意識が変わっていると思います。若いからとか関係ありません。ここ2年くらいでがらりと変わりました。ちょうどHACCP認証を取ろうとした時から変わったように思います。たまたま知り合いにHACCPの認定をとれた仲間がいたので、そこにコンサルタントを紹介してもらったのですが、その人が優しく教えてくれたからみんなでやってみようという気になって取り組むことができました。多分その人がいなかったら取り組んでいなかったかもしれません。どうやって手を付けていいか分からないので。

品質管理を始めてされるところで一番のポイントがそこになります。いざ始めても、
ハードをいざ買っても、それをどう運用していいのかが分からないんですね。
広瀬様

何をどうしていいのかが分からないっていうのが実態だと思います。

社長 石橋様

日本冷凍検査協会とか、外部検査にも出したりしますが、実は自主検査が一番強いかもしれないと思っています。結果が正確に出ているわけですから、毎回毎回検査して、ちゃんと実績を残して、その結果をちゃんと管理してあれば何が来ても怖くないわけです。

データ蓄積っていうのがほんとにモノを言いますからね。
広瀬様

たまにお客さんから、笑い話じゃなくて、魚臭いとかいうクレームがあったりするんです。でも、当社ではロット毎に検査をしているので、その時の結果を出してあげると、「あ、じゃあいいから」っていうことで軽く済んでしまったりということもあります。また、そのロット毎に検食もしています。普通の素切りはまだいいんですが、漬魚とかだったら味のぶれもあったりするので、みんなで食べて、意見を出し合っています。

それも記録に残されているのでしょうか。
広瀬様

検食についてもそうです。

官能検査までちゃんとされているということですね。
社長 石橋様

検食をするにしても、会社としては経費がかかるところで、お金を生んでくれるところではないんですが、それをすることで今度はちゃんとプラスで帰ってくるんです。よくそこまでみんなやってくれたなと思います。

検査にしてもキットの値段だけだと、インドネシアも日本もあまり変わらないんです。変わるのは人件費だけなんです。だからインドネシアでも今とことんやらせています。それがプラスになればと思って経費をかけてやっていますが、今日本では最終的には単価勝負になっていて、営業的にはきれい事では済まない部分もあります。でも、今年ぐらいから差が出てきました。同じ切り身でも、やはり徹底して検査してある商品としていない商品の差が出てきました。今回ホームページも作ったのですが、それは、バイヤーさんに分かってもらうためではなくて、結局、食べてくれるお客様に分かってもらうために、その思いをホームページに込めて作ってもらいました。「たかが切り身」なんですが、食べてくれるお客様に、ここまでやっているんですよっていうことを分かっていただきたくて、その思いを込めて作ってもらいました。

ところで、今後当社に対するご要望などありましたらお伺いしておきたいのですが。
広瀬様

まだ、自分で日々検査をしていても不安なことが結構あります。このやり方でいいのか、本当はもっと違うやり方なんじゃないかという不安が結構あって、そういうときに何か助けになるものがあればいいと思います。今はそういうときにNBTのHPを見たりして、納得することがあったりするとすごくうれしいですね。ほんとに助かります。

社長 石橋様

あともう一つ、K値が簡単に測れるようなものがあればいいですね。鮮度がいいのと微生物がいるのって違うじゃないですか。そういう差が表現できたらと思っています。インドネシアの魚にこだわることとK値のことをセットで言われることが多いので、その点でも簡単ですぐK値が測定できるようなものがあれば現地と日本と両方でやりたいと思っています。

今度また現場もそうですけど、検査の状況など確認させていただければと思います。
広瀬様

例えばふき取り検査などについてもアドバイスをしてもらえると助かります。

今ご要望いただいたことやHPの充実等も含めてサービスの充実に努めてまいりますので、
今後ともよろしくお願いいたします。本日は長時間にわたりどうもありがとうございました。

-城ヶ島水産様の工場を実際に見せていただきました。

㈱城ヶ島水産様では、「安心・安全・より良い商品」をお客様にお届けしたい。その思いで原料の買い付けから保管、加工、出荷に至るまで独自のトレーサビリティシステムを採用し、確実な管理体制を敷いて商品を管理されています。また、食への安全にもこだわり、受入検査から加工時の微生物検査、出荷時検査等安全性を追求し、徹底した衛生管理のもとでの製造に努めておられます。

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社長の石橋様は、地元で獲れたものにこだわり、それだけでやっていく。また、一番大事なのは仲間だ。そう繰り返しおっしゃっておられました。弊社としましても、社長様のその熱い思いにお答えできるよう今後も努力していかなければならないと強く感じています。
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